夏休み、ぼくは古い日本のことも知りたくて、埼玉県川口市にある「万葉植物苑」に行きました。日よけにバンダナを巻いて、せみ時雨の緑の中を散策しました。
ところで、万葉集には聖徳太子が作ったという歌があるんですね。
「家にあらば 妹が手まかむ 草枕 旅に臥やせる この旅人あはれ」
《もし自分の家にいられたら、いとしい家族のそばで眠ることが出来ただろうに。旅の途中で重い病気になって、草を枕のようにしてたった一人で倒れてしまったこの旅人の、何とあわれなことだろう》と深く同情したということです。
いつの時代でも、どこの国にいても、苦しい立場に置かれている人たちのことを思いやる心、大切ですよね。